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どきどき、どきどき、 先程から鳴り止むことの無い鼓動。 それが隣の彼にも聞こえてしまいそうで、余計にどきどきとまた鼓動があがる。 それ全て隣の彼、リーマスのおかげ。 今まで何人もの男の人とも付き合ったこともある、だけどこんなのは初めてだ。 これが世に言う恋というものなの? そんなこと誰にだって聞けやしない。 どっきんどっきん、跳ね上がる心臓を押さえながら冷静を装っていると、横から前触れ無く伸びてきた手に驚いて素っ頓狂な声が漏れた。 「あ、ごめん驚かせちゃった?」 顔が赤いしぼーっとしてたから熱でもあるんじゃないかと思って。 大丈夫? 額にぺたりとあてられたた手は、今の私にはひんやりと冷たく気持ち良い。 彼の笑顔に自然と早い鼓動はゆっくりと波打つように静まっていった。 「う、うん、大丈夫。」 ありがとう。 離れていく手を少し寂しく思いながら見送ると、今度は手にひやりと冷たい感覚が伝わってきた。同時に暖かくなる。 「リ、リリーマス!?」 手!手!? 手を繋がれている、それも世に言う恋人つなぎで。 その事実がまた私を混乱させて、静まったはずの鼓動もまたどっきんどっきんと跳ね上がった。 一つ言うとしたら、私と彼とは恋人同士でもなんでもないのだ。 それがまた私をどきどきさせる原因の一つ。 これでも花も恥らう乙女ですから、いろいろとありえない期待はしてしまうし、想像はしてしまう。 さもやこんなことをされれば、期待しないわけが無い。 おちつけおちつけ!自分を落ち着かせ何度も祈るように繰り返した。 「リク、」 「な、に?」 どきどきどきどき。 自分の中で鼓動がやけに大きく聞こえる。 1秒がこんなに長く感じたのは生涯これが初めてだ 「リク、僕ね、」 もう一度呼ばれた声に耳を傾けると、彼は自信なさ気に、それでも薄く微笑んだまま言った。 「君が好きだよ。」 持ち前のプロポーションで ノックアウトさせてあげる |